頭金は入れた方がいいのか?
資金計画の時に
良く質問されることの1つが
「頭金を入れた方がいいのかどうか?」
というとです。
もちろん、いれなかった頭金を
そのまま銀行の口座の中に
ずっと眠らせておくつもりなら、
99.9999%入れた方がいいのですが、
(住宅ローン金利1%に対して、
普通預金金利が0.001%だからです)
今回は、少し違った視点から
この答えを考えていってみたいと思います。
では、総予算を3500万円として、
500万円を頭金として入れる場合と
全く入れない場合とで比較してみましょう。
それぞれ35年返済、全期間固定型、金利1%で
数字をはじき出していきますね。
頭金を入れない場合
この場合、
毎月の返済額は98,799円となり、
総支払額が41,495,820円となります。
(98,799円×12ヶ月×35年)
つまり、支払利息は
6,495,820円ということですね。
一方で、一切手をつけていない
頭金として準備していた500万円を、
今後35年間、毎月コツコツと
積み立て投資していくと仮定します。
500万円÷35年÷12ヶ月=11,905円を、
毎月積み立てていくというわけですね。
そして、その運用利率が毎年約2%だとしたら、
ざっくりと計算してみると、
この500万円というお金は、
35年後には約2倍の1000万円にまで
増えることになります。
では続いて、この比較対象として、
頭金として500万円入れた場合、
どうなるのかについて
計算していきたいと思います。
頭金を入れる場合
この場合、借入額が3000万円となるので、
毎月の返済額は84,685円となり、
3500万円借りたときよりも、
毎月の返済額が14,114円少なくなります。
そして、総返済額が35,567,804円となるので、
支払利息が5,567,804円となり、
3500万円借り入れする時よりも、
928,016円少なくなります。
では、毎月のフローとなる
この14,114円を先程と同じように、
今後35年間、毎月積み立てし、
同じ利率(2%)で増えていったとしましょう。
となると、
14,114円×12ヶ月×35年=5,927,880円
が約2倍に膨れ上がることになるので、
ざっと35年間で600万円弱増えた
ということになります。
結論
このように数字で表してみると
非常に分かりやすいのですが、
頭金は入れないよりも
入れた方がいいということが
お分かりいただけたのではないかと思います。
この例で言うなら、頭金を入れた方が
利息を約90万円圧縮しつつ、
積み立てによって約100万円
余分にお金が増えています。
もちろん、この比較は
選ぶ住宅ローン会社の種類や、
積み立ての方法によって違ってくるので、
一概には言えませんが・・・。
とはいえ、
単純に理屈で考えてみたところ、
頭金は入れないより入れた方が
よりお金を手元に残しやすくなる
ということなので、
もしそれに迷われているようならば、
頭金は入れるようにしてもらえたら
いいのではないかなと思います。
ただし、頭金を入れるからといって、
不用意に予算を上げてしまわないようにだけ
注意していただけたらと思います。
手元に残る貯金はなくなってしまいますし、
毎月のフローもなくなってしまったり、
増やす元手がなくなってしまうだけですからね。